蛍光増白剤の量が多すぎると、生地の白色度が低下するのはなぜですか?

蛍光増白剤には多くの種類があり、さまざまな繊維を白くするための特定の種類の増白剤があります。

さまざまな漂白剤の化学構造と特性は異なりますが、繊維や布地を白くする原理は同じです。

ホワイトニングの原理は主にホワイトニング剤の分子内の共役二重結合系によるもので、平面性が良好です。この特殊な分子構造は、太陽光の下で太陽光に含まれる紫外線（波長300〜400nm）を吸収し、放出します。青紫光（波長420～500nm）は、繊維や布地上で黄色光と混合して白色光となり、繊維や布地が明らかに白くなります。

光沢剤を含むサンプルの反射曲線

蛍光増白剤の増白効果は蛍光増白と色の補充のみであり、化学漂白の代替となるものではありません。このため、漂白剤を使用しない場合、布地に対する蛍光増白剤の漂白効果は理想的ではありません。蛍光増白剤の原理から、増白剤の漂白効果は主に太陽光に含まれる紫外線の量と、繊維や布地上の蛍光増白剤の濃度によって決まります。

太陽光中の紫外線の含有量が十分である場合、布帛上の蛍光増白剤の濃度が一定の範囲内で変化すると、布帛上の増白剤の濃度が増加するにつれて、その漂白効果が増大する。

ただし、美白剤の濃度を適切な濃度まで高めると、美白効果が最も高まり、最高の白色度が得られます。美白剤の量が最適濃度を超えると、布地の美白効果は増加しないだけでなく、若干減少する（いわゆる布地の黄ばみではあるが、白色度が低下する）。このときの光沢剤の最適濃度を光沢剤の黄変点といいます。

各種蛍光増白剤の黄変点は異なります。例えば、蛍光増白剤ＤＴ（ポリエステル用）の黄変点は０．８％である。すなわち、ポリエステルを白色化する場合、ＤＴ白色化剤の量が０．８％を超えると、その白色度は濃度の増加とともに低下する。

                                                                黄色の点

蛍光増白剤VBL（綿織物用）の黄変点は0.5％、蛍光増白剤DCB（アクリル増白用）の黄変点は0.8％、蛍光増白剤CH（アクリル延伸糸用）の黄変ブランコフォールBBU（液体）（バイエル社製品、綿織物用）黄変点1.26%、ユビテックス（ERN-P CGY社製品、ポリエステル織物用）黄変点0.8%、ユビテックスEBF 250% （糊）（CGY社製品、ポリエステル生地用）黄変点3％です。

では、なぜ生地上の蛍光増白剤の濃度が増加しても美白効果が増加しなくなるのですか。その主な理由は、生地上の黄色光の強度が制限されているため、黄色光（主波長）が打ち消されるためです。紫外線を吸収して青紫色を発光する蛍光増白剤が発する黄色光の補色光も限られています。

布地上の蛍光増白剤の濃度が増加すると、放出される青紫光の強度も増加し、それによって布地上の黄色光の一部が相殺され、黄色光の強度が徐々に減少し、布地はますます白くなります。

布地上の蛍光増白剤の濃度が適切な濃度（つまり、増白剤の黄変点）まで増加すると、放出される青紫光の強度は布地の黄色光の強度とまったく同じになります。まさにお互いを打ち消し合う生地。このとき、生地も最も白く、最高の美白効果を発揮します。

生地上の青紫光の強度が黄色光の強度よりも大きい場合、増白剤によって反射された青紫光は非常に明白です。同時に、増白剤の組成グループが異なるため、さまざまな色合い（薄紫、赤、水色など）もより明白になります。上記 2 つの要因が複合的に作用した結果、生地のグレートーンが増加し、増白剤濃度の増加に伴ってその効果が強化され、白化効果が低下します。布地には黄色い光はありませんでしたが、白く明るくまぶしいようには見えなくなりました。

このため、ホワイトニング剤を選択する際には、そのホワイトニング効果を考慮することに加えて、最良のホワイトニング効果を得るために合理的に使用するために、サンプルテストに合格し、生地上のさまざまなホワイトニング剤の黄変点を見つける必要があります。